秩序を愛する人たちは、たえずくりかえされる殴りあいに嫌悪を感じていたが、しまいにはそれらに不感症になってしまった。これでもってヒトラーが権力の座についたとき、ナチスによる組織的な暴力とテロの使用への道がひらけたのである。かくてタールブルク市民が、その後のすべてを比較的平然として耐え忍んだ理由が説明されるのである。
ウィリアム・シェリダン・アレン
『ヒトラーが町にやってきた』
西義之訳、番町書房、1973年
原題は"The Nazi Seizure of Power: The Experience of a Single German Town 1922-1945"
【PUBLICITY 1958】2014年12月3日(水)
■復刊のおしらせ■
▼じつはEマガジンの本誌ページが、2014年2月から11月までずっと封鎖されており、メルマガを発信できなかった。配信するために必要なひと月3000円は払い続けていたのに、だ。トホホ。運営者宛に何十回も「払ったよ」メールを出したのだが、一通の返信もなく、数日ごとにチェックしていたのだが、ある日突然開通していてビックリ。
ま、ボチボチ続けます。
で、これからもこういうことがないとは限らないので、Eマガジンで登録されている方は、「まぐまぐ!」か「メルマ!」での登録をオススメしておきます。
まぐまぐ
http://search.mag2.com/MagSearch.do?keyword=publicity
メルマ
http://melma.com/backnumber_163088/
▼超久しぶりの今号は、
〈今年=2014年読んで面白かった本〉を教えてください
というお願いです。今年発刊の本は勿論、懐かしい本も可。
昨年も同じ特集を呼びかけて、濱田武士『漁業と震災』(みすず書房)をはじめ何冊かのオススメ本を教えていただいたが、とにかく2月から11月まで閉鎖されちゃってたので、発信の時を逃してしまった。
▼ぼくが最近読んだ本のなかでは、
『国家と秘密 隠される公文書』
(久保亨・瀬畑源、集英社新書)
が一押しである。くわしくは次号で。
▼この間(かん)、ニッポン社会はずいぶんといろいろなことがあった。締めくくりは、この師走のクソ忙しい時期に安倍晋三総理大臣はなにを血迷ったか衆議院を解散してしまった。
来年は、どーも嫌な感じがする。いいことが起こりそうな気がしないねえ。しかし、各種メディアを舞台にどれだけ「殴りあい」が続いても、精神的な「不感症」にならずに生きていきたいものだ。「マスメディアとつきあう方法」をめぐる考察あれこれ、興味があったらおつきあいのほどを。
frespeech21@yahoo.co.jp
竹山綴労
(読者登録数)
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